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旧石器時代から生活があった

神戸市内を見てみると、旧石器時代に作られたとみられる石器がいくつも出土しています。歴史的に見て、いつごろから神戸に人々が住み着いたのか、はっきりしたことは分かっていません。しかし、かなり昔からこの地域で人々が生活していたことは伺えます。博物館などを見てみても、国宝に指定されている銅鐸や銅戈が展示されています。また、築造当時の姿に正確に復元された古墳などもあります。このような観光名所を訪れることで、今までとは違った神戸の表情を感じられるでしょう。
中世になると、摂津と播磨にまたがって京都と瀬戸内海方面が結ばれました。この時代、日本の首都である中心都市は京都でした。そして、京都から瀬戸内海方面の海上交通の要衝でありました。その関係もあって、平安時代の末期にはすでに港の改修が進み、当時宋と言われていた中国との貿易の拠点にもなりました。一時期、神戸の福原というところに京都から都が移されたこともあり、それだけ重要な都市であったことが歴史上でもわかります。1336年の南北朝時代には、湊川の戦というものが行われました。この舞台になったのも神戸で、歴史上軍事上の重要拠点とされた時代もあったわけです。
港町として発展してきたこともあって、江戸時代に入っても海上交通の要所としての役割を担ってきました。その他にも西国街道沿いの宿駅という機能も持ち合わせていました。そして、江戸時代には緑と水に恵まれた地の利を生かして、酒作も盛んになりました。今でも市内では全国的に有名な銘酒の製造、販売が行われています。

開国の象徴となった都市

江戸時代、日本では何百年もの間、鎖国政策をとり続けていました。しかし幕末になると大きくその状況が変化します。アメリカのいわゆる黒船が来て開港を迫ってきました。その結果、1858年には日米修好通商条約を交わして、開国することになりました。その一環として、1868年には神戸も開港することになります。1861年に初代駐日英語公使が長崎から戻る際に兵庫津に上陸して、外国人居留地として最適であると日本の役人に伝えたことも開港に大きく影響したと言われています。しかし当時この地は政情不安もあったことで、横浜に10年も遅れてやっと開港することができました。
当時兵庫の市街地は現在の神戸から3から4kmも離れたところにありました。しかし攘夷という言葉が広く定着していたこともあって、兵庫の市街地に外国人居留地を作ってしまうと、日本人と外国人の紛争の起きる可能性がありました。このため、紛争を避けるという意味で兵庫の市街地からおよそ3.5km離れた神戸村に外国人居留地を設けることになりました。この外国人居留地は、自治組織が非常に優秀だったと言われています。
もともとこの地には居留民が少なかったこともまず関係しています。大体500メートル四方の狭い地域だったので、コントロールがしやすかったのでしょう。また、外国人同士が対立していたため、それぞれの民族の意思が反映されやすい機構を作ったことも大きかったです。このため、居留地を返還する1899年まで自治権がしっかり機能していました。返還された後の大正時代から昭和の初期にかけて、かつての居留地には多くの日本人がやってくるようになりました。消防用具やガス灯などの設備はそのまま引き継がれていたので、利便性の高いところが評価されたのでしょう。

昭和50年代から再び活況に

歴史的に見ると、1914年に勃発した第一次世界大戦のときに船舶不足が世界的に広まっていきました。その結果、造船ラッシュが進められるようになり、港町の神戸も好景気に沸くようになりました。1923年に発生した関東大震災で横浜港が壊滅的な打撃を受けたこともあって、横浜のビジネスも持ち込まれるようになって、さらに発展を遂げました。しかし第二次世界大戦では、1945年の大空襲で港だけでなく市街地も壊滅的な打撃を受けました。戦後の復興もなかなか進まず、1950年に発生した朝鮮戦争によって特需が起こり、経済活動が徐々に活発化していきます。しかし、この時には東京に本社機能が流出するようになって、経済的には下火の状況が続きました。
しかし昭和50年代に突入すると、旧居留地内にそのままの状態で残されていた近代洋風の建築物や異国情緒を感じさせてくれる景観が見直されるようになり、観光客もやってくるようになりました。居留地内に残っていた歴史的建造物の中に、ブティックや飲食店が新たに入って影響するようになり、おしゃれな街並みに変貌していきました。それまでと比較すると趣は異なりますが、再び活況を呈するようになりました。1995年に発生した阪神淡路大震災で被災をしましたが、積極的な復興に取り組んで、近代洋風建築のかつての雰囲気を残しながらの街づくりが進められていきました。

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